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「電気と工事」2025年8月号連載記事フォロー

連載中のオーム社刊「電気と工事」2025年8月号のP.59~「一から学ぶ家庭内ネットワーク 第5回  LANケーブルの施工(その3 実践編)」の写真が、白黒の紙面ではわかりにくいので、このページにて、カラーの写真を掲載したいと思います。

・写真3(P.61 )  芯線の挿入
「ぐっとすシリーズ」の情報モジュラジャック CAT 6(NR 3170)とカテゴリ6のLAN ケーブルを使った成端作業  (T568B結線)

 以下のように、できるだけツイストペアの”撚り”を保ったまま、コンタクト部(接点部)に挿入してください。コンタクト部に挿入する部分の”撚り”だけを緩める感じで、挿入します。
 ちなみに、ツイストペアの”撚り”を戻すと作業は楽になりますが、LANケーブルとしての性能が悪くなり、ノイズへの耐性も低下します。そのため、できるだけ、”撚り”を戻さず、成端作業を行うことが重要です。これは、CAT6Aなどの高性能のケーブルシステムになるほど重要です。

写真3 パナソニック「ぐっとすシリーズ」の情報モ ジュラジャックCAT 6(NR 3170)
の成端作業

各ツイストペアの”撚り”を保ったまま、コンタクト部(接点)の山に合わせて挿入するのがコツ


・写真7(P.61 ) 芯線の押し込み

キャップの簡易工具(インパクトツール)で、各芯線をしっかりと押し込む

写真3  芯線の押込み

あとは、余線をニッパーで切り落とし、キャップを取り付けて、成端完了です

なお、詳しい内容は、8月号を参照してください。

電子工作教室および講演のご依頼に関するFAQ

夏休み期間前のこの時期、出前電子工作教室や講演のご依頼を良くいただいております。よくあるご質問をまとめましたので、ご確認ください。


Q1. 企業や有償イベントでの電子工作教室は対応していますか?

A1:
はい、有償のイベント(材料費・必要経費等のみ徴収の場合を除く)や企業様向けの工作教室は有償にて承っております。内容や規模に応じて費用をお見積もりいたしますので、お問い合わせください。
また、企業の組合等の「夏休み家族向けイベント」も同様に承っております。


Q2. 学校や非営利団体でのご依頼はどうなりますか?

A2:
教育機関や非営利団体様の場合も、基本的に有償ですが、Q1の企業向けよりもお安く提供しています。なお、内容や状況によりボランティアでの対応も検討いたします(主催者の目的、熱意に賛同できる場合)。ただし、材料費や出張経費はご負担いただきます。なお、PTA主催や保護者会等の場合は、ご予算に限りがあると思います(私も役員をしていた経験がりますので理解できます)ので、できるだけ安価にご提案したいと考えております。


Q3. 半田付けをしない安全な電子工作でも、工具等の準備は必要ですか?

A3:
ホッチキスを使ったパッチン電子工作の場合、ホッチキスやハサミ、定規が必要です。
また、材料として牛乳パックの紙(きれいに洗って、よく乾かしたもの)が必要です。
内容よりますが、それ以外の材料は、基本的に当方でご用意いたします。

以下は、作例の一部です


工作ネタは、これ以外にもありますので、ご相談ください。
なお、過去の電子工作マガジンに掲載された工作記事の中には、部品の入手が難しいものもあり、準備ができない場合もあります。


Q4. 教室開催にあたり、必要な準備や持ち物は?


A4:
基本的な材料は当方でご用意いたしますが、会場の机や椅子などの環境をご準備ください。講座の内容よっては、電源が必要が場合もあります。詳しい内容はご依頼時にご案内いたします。


Q5. プログラミング入門教室や、プログラミングを含む電子工作教室もできますか?

A5:
はい、可能です。例えば、こどもパソコン「IchigoJam」(https://ichigojam.net)を使ったプログラムで動かす電子工作や、ラズパイとNode-REDを使った電子工作などが対応可能です。
中学生以上であれば、Arduino(アルドゥイーノ)マイコンを使った電子工作も提供可能です。
ただし、ディスプレイやキーボードの準備、もしくはノートPCの持参など、開発環境が必要となるためご相談ください。


Q6. 講演内容はどのようなものがありますか?

A6:
保護者向けには「AI時代の子育て」や「デジタル時代のプログラミング教育」などの講演を行っております。ご希望に応じて内容を調整いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

例えば、昔に行った講演のスライドの抜粋を下記URLに掲載しています。これは2017年の内容で古いものですが、現在の生成AI時代に合わせてアップデートした内容でお話ししています。
https://www.slideshare.net/slideshow/webaipdf/257927412

また、費用の面は基本的に上記Q1,Q2と同様に考えております。


ご不明な点は、問い合わせフォームからお問い合わせください。

ITインフラエンジニア向けの電気工事士試験対策

 最近、データセンターやネットワーク設備のITインフラエンジニアの方が、第2種電気工事士の試験を受験されることが増えています。オープン講座でも、10名に2名~3名程度の割合で、ITや弱電系の方が参加されていることが多くあります。その中には、IT系の資格試験や工事担任者などの通信系の資格を取得されている方も良く見受けられます。しかしながら、ITや通信などの弱電の世界と電気工事士などの強電の世界では、頭を切り替えなければ、致命的な欠陥(技能試験で一発アウト)を作りこんでしまいがちです。具体的には、複線図や技能試験において、使用する電線の白とか黒とかの「色」についての注意が必要です。

 弱電(DC)の世界では、GND(大抵0V)が黒、+電圧側が赤(など)またマイナスの電圧を使う場合は青などの寒色系が多いようです。しかしながら、電気工事(AC100V~)では、黒が対地電圧100V(非接地側:触ると感電する危ないやつ)で、白が対地電圧約0V(接地側:万が一触れも感電しない)を使います。要は、GND(接地側)の色の使い方が逆なので、複線図の作成、およびそれを元とした接続作業を行うときに、十分に「色の違い」を意識して取り組まないと、無意識のうちに黒の電線をGND側につないでしまいがちです(もし、間違うとどうなるかは、自明なことでしょう)。
 実は、私もそうでした。「慣れ」は恐ろしいもので、無意識のうちにやってしまうので、厄介です。先輩から、「図面、間違っているぞ!」と指摘されて、はっと!気が付く。もし、現場でやらかしたら、大変なことになります。それから、交流の屋内配線を触るときは「ブラック大魔王はビリビリ危ないやつ!」と口ずさみながら、図面を描いたりしていました。

 また、電気系の試験は「電気設備の技術基準」に基づいて出題されますが、通信系で有線の場合は「有線電気通信設備令施行規則」に基づいて出題されます。この中で、似て非なる箇所が複数あり、両者の違いを意識しないと、混乱する場合があります。例えば、電柱の電線の高さと、電信柱の電線の高さなど、細かい数値が異なる場合があります。この辺りも「よくにているけど別物だよ」と意識しておかないと勘違いしやすい点です。

・「ITインフラエンジニア」向けの電気の講座を行っております。

 当方、通信ネットワークやIT系の資格試験対策と電気系の資格試験対策の両方を行っておりますので、通信やITエンジニアが電気工事士試験を受けるときの注意事項、逆に強電系の人が通信の工事や工事担任者の試験を受ける際の注意事項等を踏まえて、指導を行っております。

 また、ITインフラエンジニアが苦手としやすい電気…特に最近サーバまわりで多い3相交流200Vの話など、電気が専門で無いエンジニア向けの電気の基礎講座、新人向けの電気の基礎入門講座なども手掛けております。

 企業研修(一社研修)のご要望(例えば、ITインフラエンジニア向けの電気の基礎講座や第2種電気工事士対策)があれば、お問合せフォームからご相談いただければ幸いでございます。

第2種電気工事士技能試験対策用「電気回路チェッカー」

 
オーム社の電気と工事誌 2022年4月号の付録冊子にて、
第2種電気工事士技能試験対策用「電気回路チェッカー」の記事 を寄稿しました。

電気と工事 2022年4月号

電気と工事誌 2022年4月号
回路の誤接続、短絡を検知「電気回路チェッカー」の製作と使い方 記事

この回路チェッカーは、第2種電気工事士技能試験候補課題の練習用で、 LEDと電子ブザーを使って、接地側・非接地側電線の接続確認や、点滅回路(スイッチ回路)の動作確認ができます。また、
回路の短絡(ショート)があると、大きな音で電子ブザーが鳴動し警告します。

電気回路チェッカーの使用例

下記の写真が、電気回路チェッカーの部材です。
電池ボックスや電子ブザー及び製作した回路との接続は、ワゴのワンタッチコネクタで接続しますので、工具無しで簡単に工作ができます。砲弾型LED(必ず定電流ダイオード内蔵型を使うこと)をプラグに取付けて、チェッカーにします。(LEDの端子、AとKの極性に注意する必要があります。KがW側になります。)

電気回路チェッカーの部材の例
定電流ダイオード内蔵型LEDをプラグに取付(AとKの極性に注意)

ランプレセプタクルは、セパラボディをアダプタとして使用します。

引掛けシーリングもアダプタを使って接続します

引掛けシーリングとアダプタ(Wを合わせる)

●Aや ● TSなどの端子台を使う課題は、スイッチに相当する端子を、電線の余り(端材)で短絡して、動作を確認します。

端子台を使う課題の動作確認(端材で短絡)

作り方や使用方法の詳細は、
電気と工事誌の4月号の別冊付録の記事を参照してください。
なお、電圧が低いので、 パイロットランプ(ネオン)の動作確認はできません。また、電気的な接続は、確認できますが、電線の色の間違い検知はできませんので、目視による作品の判定も、合わせて行ってください。



※部材の入手先

共立電子産業にて、便利な部材のセットを用意して頂きました。
大阪・日本橋のシリコンハウス店舗またはネット通販(エレショップ)にて購入できます。以下のリンクから、アクセスできます。

電気と工事 2022年4月号 「電気回路チェッカー」パーツセット ▲航空便不可▲ / DEN4-CHK https://eleshop.jp/shop/g/gM3B31D/