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2016年9月号 連載6回目

2016年9月号 連載6回目

お詫びと訂正
P.65の文章に 誤りがありました。
ここで、お詫びと訂正をさせていただきます。

P.65
右側 1段目~
「ケーブルのSTP は、OSI 基
本参照モデルと言う物理層(第
1層)の話ですが、プロトコル
のSTP は、データリンク層(第
2層)の話です。」

ですが、誤り(ケーブルのSTP は、OSI 基
本参照モデルと言う物理層 の箇所)
があり、正しくは、

ケーブルのSTP は、OSI 基
本参照モデル言う物理層(第
1層)の話ですが、プロトコル
のSTP は、データリンク層(第
2層)の話です。」
です。

申し訳ありません。

 

 

 

電気工事士のための通信ネットワークQ&A  6月号サポートページ

電気工事士のための通信ネットワークQ&A  6月号サポートページ

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紙面が白黒ですので、カラーの図を、ここにアップします。

下図は、LANケーブルの工事で、ありがちな 対分割の不具合の図です。

正しい接続のケーブルと対分割のケーブル
正しい接続のケーブルと対分割のケーブル

 

 

 

 

 

対分割(ペア割れ、スプリットペア)は、LANケーブルの成端(コネクタなどの器具の取り付け)の誤りにより、発生する不具合です。上記の例の場合、本来であれば、1-2、3-6をツイストペアにする必要がありますが、対分割の場合、3-6のペアがばらばらになっています。対分割の状態でも、電気的な(直流的な)接続では問題が無いと考えやすいのですが、漏話(クロストーク)の影響が大きくなり、ノイズに弱くなり、不具合の元となります。
(このあたりの話は、7月号で続きを書きます。)

 

 

対分割の不具合は、安価なLANチェッカー(導通をチェックするだけ簡易な検査機)では、検出できません。

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このような、LANチェッカーは、直流的に導通をはかるだけなので、対分割を検査できません。

対分割を検査できるLANテスターには、有名なところでは、紙面で紹介した、フルーク社のCablelQや、DSX-5000 CableAnalyzerなどがあります。

下の写真は、CablelQです

IMG_2553

 

 

 

 

 

 

アダプタと本体の間にLANケーブルをつないで測定します

IMG_2561

 

 

 

 

 

 

正常な、接続(ワイヤーマッピング)の場合

IMG_2564

 

 

 

 

 

 

対分割のケーブルの場合(例)

IMG_2569

 

 

 

 

 

 

不正なクロス接続の例

IMG_2586

 

 

 

 

 

 

ここでは、米フルーク社のCablelQを紹介しましたが、国産のLANテスターでも、対分割に対応している機種が、複数あります。LANテスター 対分割 ペア割れ などのキーワードで検索してみてください。

また、LANケーブルや固定配線の、「検査」だけでなく、カテゴリ(またはクラス)の認証が必要なときは、さらに高度な、測定器が必要となります。

有名なところでは、フルーク社のDSX-5000 CableAnalyzer やDTX CableAnalyzer(旧製品)などがあります。

写真は、旧製品のDTX CableAnalyzerです。

米国FLUKE社DTX-1800で市販のカテゴリ6ケーブルをテスト
米国FLUKE社DTX-1800で市販のカテゴリ6ケーブルをテスト

 

 

 

 

 

 

 

このクラスになると、ケーブルの配線の検査だけでなく、きちんと規格に合っているか、認証を取ることができます。

フルーク社のページに詳しい解説がありますので、は、http://www.flukenetworks.com/content/copper-jp/basic を参照してくだい

7月号でも、対分割などのLANケーブルの工事に伴う不具合を記事にする予定です。

 

〔新連載〕電気工事士のための通信ネットワークQ&A 開始しました

月間「電気と工事」にて、
〔新連載〕電気工事士のための通信ネットワークQ&A 始まりました。
ここでは、紙面の補足情報などを提供していきます。
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4月号 補足事項
LANケーブルに使用される、”より対線”(ツイストペアケーブル TP)について
LANケーブル(ツイストペアケーブル)の心線には、色があります。白黒の紙面ではわからないのでカラーの写真を下に、掲載します。
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上から 、
  • カテゴリ5E (通称STP) F/UTP (撚り線のTP)
    カテゴリ6 UTP  (撚り線のTP)
    カテゴリ5E UTP  (単線のTP)
    カテゴリ5E UTP  (撚り線のTP)
です。
なお、撚り線のTPとか、単線のTPとか書いていますが、
電気用の電線と同じように、絶縁電線の芯材には、
撚り線(stranded wireストランデッド・ワイヤ )
と、
単線(solid type cable wireソリッド・タイプ・ワイヤ)
があります。
撚り線の撚り対線と書くと、ややこしいので
撚り線のTPと書いています。
・STPついて
STP(Shielded Twisted Pair、シールデッド・ツイステッド・ペアー)は、
その名のように、シールド付きのケーブルですが、
正確には、シールドを行う箇所や、シールドの素材の違いにより細かく分類されてています。
シールドを行う箇所は、ケーブル全体に対して、シールドを行う(8本4ペアのケーブルの場合、4ペアをまとめて、全体をシールド)するタイプと、
ケーブルの中の”より対線”(TP)ごとに、シールドを行う(8本4ペアのケーブルの場合、1ペアごとにシールド)タイプがあります。また、その両方の箇所でシールドを行うタイプもあります。
また、シールドの素材は、
アルミホイルを巻く方法(ホイルシール)や細い電線を編んで線材を包む方法(編組シールド)が、あります。
ホイルシールした”より対線”(TP)をFoilded TP(FTP)
編組シールドしたものを、Shielded TP(STP)と呼びます。
このあたりの、細かいことは、紙面にて、後日書く予定です。
・LANケーブルの心線の色
先ほどの写真のように、LANケーブルの心線は
白橙、橙、白緑、青、白青、緑、白茶、茶
の8本があります。
※なお、古いタイプのカテゴリ3ケーブルは、色が違うので
注意が必要です。
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そのつなぎ方は、2種類あるのですが、
その話は5月号で、お話します。